「一九三四年冬 乱歩」
2003年9月8日「一九三四年冬 乱歩」 久世光彦 新潮文庫 476円
山本周五郎賞受賞作。力作である。また技能賞をあげたいくらいのテクニシャンぶりである。些末なことだが、改行が少なく読みにくいと思いきや、全くそんなことがない。乱歩を生き生きと描写している。探偵小説論的な部分も好みだ。
だが、だが、突き抜けるようなおもろさは感じられなかった。「よーく頑張ったね、ふーん」みたいな感じ。最後まで乱歩中心の閉じられた世界なのだが、一歩外に踏み出る「転」の部分があれば、よりスケールのでかい作品になったと思うのだが。
決して下らない小説ではない。読めば、満足できることは保証できる。
評価→○。これが約500円とは安い。小説自体は800円くらい払ってもいいと思える出来。僕の好みのど真ん中ではなかったが。
山本周五郎賞受賞作。力作である。また技能賞をあげたいくらいのテクニシャンぶりである。些末なことだが、改行が少なく読みにくいと思いきや、全くそんなことがない。乱歩を生き生きと描写している。探偵小説論的な部分も好みだ。
だが、だが、突き抜けるようなおもろさは感じられなかった。「よーく頑張ったね、ふーん」みたいな感じ。最後まで乱歩中心の閉じられた世界なのだが、一歩外に踏み出る「転」の部分があれば、よりスケールのでかい作品になったと思うのだが。
決して下らない小説ではない。読めば、満足できることは保証できる。
評価→○。これが約500円とは安い。小説自体は800円くらい払ってもいいと思える出来。僕の好みのど真ん中ではなかったが。
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