「聖の青春」 大崎善生 講談社文庫 ブックオフで300円で購入

 吉川英治文学新人賞など数々の賞を受賞して、今旬の著者。期待しながら読み始めた。
 期待は裏切られることはなかった。食い入るように読んでしまう。途中、時折涙が滲んだ。

 「若くして夭逝した重病を抱えた天才棋士」の話やから、どう転んでも感動する話やん、さあ、どんだけ感動させてくれるんかい?と、若干斜に構えて挑んだのだが、この圧倒的な感動の前では全てが吹き飛んでしまった。
 自分も仕事を頑張らなあかんという気になったし、何かに思いっきりのめり込みたいという気持ちにもなった。最近忘れかけていた純粋に何かに打ち込むことの尊さを、改めて思い知らされた。

評価→◎◎◎。読め!読め!ごたくを並べる前に読むしかない。 

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