昨日は近所の寄り合い、今日は村全体の寄り合い。
 イナカグラシは、寄り合い尽くし。
 まあ、都心のマンションでも総会とかあるらしいし、でも、違うのは、横溝正史的土俗的な因習がいまだにまかり通っていること。

 会長に選ばれた方が、実は会長になる資格がないことが判明し、突然の辞退。怒号(?)が飛び交い、騒然とする中、再選挙が行われる。
 うーん、まさにザ・村社会。ムラムラくるぜい。
 まあ、要は、誰も雑用ばかりでメリットがない役員にはなりたくないっつうことさ。

 相変わらず風邪気味の僕は、寝たおしたいと切望しながら願い叶わず、はてしなくブルー。
村の寄り合いに参加。平均年齢50才以上だけに、話題は健康問題、特に高血圧ばなしへと。
 「医者に通って薬飲んでるねんけど、いちいち行くの面倒くさいから、1回3錠のところを1錠にして、日持ちさせてますねん」
 「そんな、子供のお菓子やないねんから」
などというベタな会話が飛び交う。 
 「○○教の幹部の2号さんの子供は、プロ野球の○○選手の奥さん」などという暴露ネタまで飛び交うにいたっては、ここはある種、治外法権の世界かといわんばかりの勢い。
 風邪ひいてしんどいのに、3時間以上も世間話。もう寝たいわ、っていうか、そのネタの豊富さには、ミスターネーターの称号を授けるじぇい。

「黒い仏」殊能将之 講談社文庫

 殊能将之作品は、「ハサミ男」が楽しく読めたので、第3作「黒い仏」が文庫落ちしてすぐ購入した。
 感想は・・・「・・・」
 読み終わった直後は、あまりの馬鹿馬鹿しさに呆れて憤りを覚えるほどやった。こんなあほな本を読むために貴重な時間をつぶしたのかと思うと、涙チョチョギレ。
 けど、少し時間を経て思い返してみると、「よ〜こんなバカミステリ考えたなあ」と作者に対して感嘆の念を覚えるようになった。
 まあ、だけどよっぽどひねくれた推理小説読みじゃないと肯定できへんやろう。一般の読者にはお勧めできん怪作。ちょっと清涼院流水ちっくな、にほひがした。 
 仕事で、最近流行りである「ブランド論」についてのセミナーに出席。こういうセミナーは眠いのが常やけど、珍しくオモロ。
 日本でも階級社会化が進行しており、消費構造が変化しつつあるとの指摘には納得。
 一番現在の社会の最先端を捉えた雑誌として、女性ファッション誌JJの姉妹誌の「JJ bis」が紹介された。田園調布・芦屋の裕福な家庭の育ちがいい女子高生をターゲットとした雑誌らしい。
 最近の若い世代はカメラ付きケータイに慣れていて、写真を撮るときも縦長が標準となっており、それをターゲットとするJJ bisでも縦長の写真しか掲載されていない、今の高校生世代はワイド型の横長テレビも好きではなく、将来的には縦長のテレビが発売されるかも、という話には、何か出来過ぎている極論のような気がちょとするものの、実際そうかもしれんなあと納得する部分がある。
 ある意味社会主義的ともいえる、タテマエ上は平等社会であった日本も、大きく変容しているんやなあ。
 悪評高い「ゆとり教育」が階級社会を助長しているのだとしたら、それを進めたのは全共闘世代が中心だろうから、何とも皮肉な結果やね。

今日のツッコミどころ
 JJ bis世代は、概して保守的で衝動買いをしない、何かを買うのに言い訳・理由付けが必要らしく、その筆頭が「ぱーてぃーーに行く」ことらしい。「ぱーてぃーー行かなあかんねん! ずっずとっと、ずっずとっと」って、おまえはミスターベーターか!っちゅうねん。
 タワーレコード難波店にてCDを2枚購入。
 1枚目は、元ちとせに楽曲を提供している元レピッシュ上田現「十秒後の世界」。・・・悪くないけど、もともとヴォーカリストではないので歌に力がないかなあ。小室哲哉のボーカルよりは全然マシやけど。
 2枚目は、ロードオブザリングのサントラで初めて聞いたアイスランド出身、ビョークがプロデュースするエミリアナ・トリーニのCD。こっちはまあまあ満足。ただ現在入手できるのはこの1枚だけのようで、それは残念。

今日のツッコミ
 最近気に入っているツッコミは、ルミネ芸人トータルテンボスの「与太言ってンじゃないよ」。リットン調査団の「笑いの冬将軍到来やなあ」に匹敵するほどのインパクトがあると思ふ。
 神戸市立博物館で開催中の「大英博物館の至宝展」の只券が手に入ったので見に行くはずが、起きたら12時半。
 行く気が失せ、せやけど、あまりの天気の良さにどっか行かなもったいないと思い、思いついたのが笑い飯のネタ元と思われる「奈良県立民俗博物館」。
 展示そのものは、どうってことないもの、というか、まああんまり楽しいものではないわ。ただし、男子トイレの張り紙
「一歩前に進んで、心静かに御使用ください」
には、趣深さを感じ、笑った。

帰りに、本屋で高田延彦著「泣き虫」を立ち読みで読破。高田らしい女々しさが却っておもしろく、男の悲哀とロマンを感じさせた。けど、立ち読みで十分な本。

映画感想「ラスト・サムライ」 

前評判が高すぎるため、かなり期待して見に行ってんけど、どうも乗り切れず。「たぶん、こんな感じの映画やろうなあ」という予想の範疇内のストーリー。トム・クルーズと小雪がチューするのも必然性がないような気がしたし。渡辺謙の演技はさすが。真田広之は久しぶりにマッチョな役でよかったけど出番少なすぎ。

★採点・・70点。話題作だけに見て損はない。話のネタに。


バーゲンも終わりに近づくというのに今更なんばCITYで冬物購入。MEN’S BIGI・MEN’S MELROSE・ジュンメン。メンビギのHPを見たらもともとはキクチタケオによるブランドだったことを初めて知りちょとびっくしした。それにしても、どこの店も声かけのタイミングはや! 丁寧さは合格点やけどね。タイミング早すぎると販売機会のロスやっちゅうねん。
小ネタ?「疾走する歌いチャリ人」

 ミナミを歩いていると、浮浪者風のおっちゃんが大声で歌いながら猛スピード自転車疾走。

「ひゅーるりー、ひゅーるりーららぁ」

なぜに森昌子? やはり冬を意識した選曲なのか? やけに声量豊かで上手くきこえたのが笑えた。

小ネタ?「電車内おばはん会話」

子供に対しておばはんが、
「キャバクラって何するところか知ってるか?」「○○ちゃんは将来何になるん? AV(嬢)か?」

愛すべき大都市大阪の未来の行く末には、暗雲が立ちこめている・・ 
「田中一光回顧展」 サントリーミュージアム
安売りチケットで700円で購入

 商業デザイン界の巨匠、田中一光。彼の弟子により設立されたデザイン会社と仕事上つきあいがあり、興味をひかれて見に行く。

 非常にシンプルな構成のポスター。使用されている色数も少ない。白の空間・黒のバックを活かした抽象的なデザインからは、不思議なことに強いメッセージが感じられる。また、彼が考案した光朝体は、すっきりとして見やすいうえに格調の高さすら漂わせる。

 学芸員さんによる1時間の解説付き館内ツアーがわかりよかった。デザインに興味のない一般の人にとってはおもしろくない展示やろうなあ。案の定、客は3連休の割には少なく、ゆっくり見ることができた。ツアーに約50人も参加したのにはびっくりしたけど、デザインを勉強しているんちゃうと勝手に想像してしまった学生風の方がちらほら。

 有意義でためになる展覧会で、大満足。
「白夜行」東野圭吾 集英社文庫 古本屋で550円で購入 

 才人東野圭吾の代表作。人の心を操る術を持つ美女というテーマから連想されるのは連城三紀彦の一連の著作だが、異なるのは、さらっとした読みやすい文体と昭和のある時期の歴史を綴る叙事詩的構成。
 主要人物の内面を描かないという高度な小説テクニックが駆使されており、もどかしい思いで読み進めてしまう。文庫で800ページ以上ある大作なのだが、2日で一気読み。
 クライマックスを迎えても、全ての謎が解かれるカタルシスがあるわけではない。むしろ、全てを語り尽くしていないからこそ生じる余韻が非常に印象深く、また、この作品を閉じたものにしていない。

 東野圭吾しか書き得ない小説なのだが、彼以外の作家がもう少し重々しく書いていたら、小説史に残る不朽の名作になり得たんじゃないかと思わないこともないが・・・、それはともかく、現代ミステリのひとつの到達点、名作であることは間違いない!(長井秀和風)

★採点 90点。
 正月ということで、姉さん夫婦ともうすぐ3才になる姪っこが来てんけど、姪っこに大爆笑。
 手に持っているものをわざと落として「どこだ、どこだ」とふざける姿は、横山やすしの「メガネ、メガネ」を彷彿とさせ、「お父さん」のことをふざけて「おとうちん」「おとうすん」と呼ぶのは笑い飯のボケみたい。また、3さいなのに「○○をしておくれ」というおばあさん言葉を使うのも◎。お笑いのセンスがあるよなあ。将来が楽しみや。
 毎年恒例の吉本若手芸人5時間半ネタ番組「オールザッツ・・・」を見る。以下、感想。

 陣内の司会は、こなれてなくてハラハラ。陣内は好青年やし応援してるけど、フリートークはかなり普通すぎて別におもしろくないんだよなあ。

 噂の南海キャンディーズのネタを初めて見たが、今後けっこう露出してくる予感。今までにない雰囲気をもったコンビ。役割分担がいわゆるボケとツッコミ ではなく、型破り。おもろいわ〜。ABCお笑い新人GPでも賞を取りそうや。
 全体的にすべるコンビが少なく、今のbase組の実力が予想以上に高く安心。

M-1の感想

2003年12月28日
 飯の準優勝は順当なとこ。以下、感想。

 2丁拳銃・・予想を上回る出来。予選だけの出来ならアンタ以上やったと思う。決勝に行って欲しかった。東京へ行って成長したんやなあ。技能賞っていう感じ。

 千鳥・・まだまだ実力不足。引きの笑いなのでトップは不利。将来的にもメジャーにはなれないやろう。

 麒麟・・伸び悩み。これ以上伸びるとも思われず。

 スピードワゴン・・悪くないけど、特によくもなく。

 りあるきっず・・前見たときよりは確実に進歩。ネタ的にはかなり古いとこあるが、許せる面白さ。

 フットボールアワー・・安定してた。笑いの量だけならトップじゃないけど、総合的に見れば優勝も納得。M-1は総合力が問われる場。

 アメリカザリガニ・・ふつう。ほんまにふつう。

 笑い飯・・予選のはおもろすぎ。動きで笑いとってたし、笑いが途切れなかったし。決勝はネタの繰り方がまずかった。「かわいそうなゾウ」は、つかみではあかんと思うねんけど。

 アンタッチャブル・・予想があたり、決勝進出。勢いが良くておもろ。度胸あって落ち着いていた。ただ、賞レースでは損な芸風やと思った。勢いだけに見られがち。

 来年は、とろサーモンに出て欲しい。麒麟枠で。

M−1

2003年12月8日
 今年のM−1出場8組が決定。お気に入りの笑い飯のネタがテレビで見れるのはうれし。以下、講評。

 2丁拳銃・・base時代はしっかりと組み立てたネタをして安定してたけど、小粒感が拭えなかった。東京へ行って成長・・してないやろなあ。

 千鳥・・いわゆる麒麟枠。吉本の営業的にも現baseメンバーからも誰か出場させたかったんやろう。つっこみが弱すぎ、メリハリにかける。

 麒麟・・普通に進歩してるし、普通におもろい。けど、麒麟型漫才が完成してきて、爆発力に欠け、つっこみの田村の下手キャラもうざくなってきた。

 スピードワゴン・・ナルシスト的ボケと東京つっこみ。存在感が独特なので嫌いじゃない。

 りあるきっず・・まだおったんやあ。過去に見た漫才は若さがなく、いとし・こいしみたいで(いとし・こいし自体は好きやけど)つまらんかった。ちょっとは成長してるやろう。

 フットボールアワー・・優勝候補ナンバー1。「ドレス」の頃から岩尾を応援しているので、ビッグになってほしい。最近はネタのつなぎの小ネタの部分がおもろくなって、隙がなくなってきた。

 アメリカザリガニ・・実力あるコンビ。ただ旬は過ぎつつある気が。松竹なら、チョップリンの漫才っつうのを見てみたかったよ。

 笑い飯・・最近こなれてきて以前の荒さがなくなってきたけど、勢いも若干弱くなったようでちょと心配。ただネタの数は豊富っぽい。この1年、数少ないテレビ出演で見たネタはほとんど違うネタばかり。期待◎。

 ワイルドカード・・だれやろなあ? 去年のスピードワゴンは意外やった。8組とタイプが異なり、できれば前2回未出場者がええ。個人的にはシャンプーハットあたりに来て欲しい。ただバランス的には、ビッキーズやアンタッチャブルに会場を盛り上げてほしいかも。

 優勝予想は、フット。あと決勝に残るのは飯、もう1組はむずい。正統派のニチョケンかアメザリかワイルドカードかなあ。 

道後温泉 

2003年12月1日
 マイカーで四国。道後温泉。往復800キロ走破。体重1キロ増? お疲れけん、眠たいわ。徳島ラーメン「いのたに」に行くも定休日。儚き夢よ、無残散る。 
 

夢破れたり?

2003年11月24日
 資格試験の面接受けたけど、さっぱり。
 競争率約10倍の、難関と言われる筆記試験をクリアできただけに、残念やー。
 まあ、しょーない。プレゼン能力磨くしかないな。
「将棋の子」 大崎善生 講談社文庫 590円

 「聖の青春」がおもろすぎだったので、同じ著者のを読んでみる。
 奨励会を退会した若者の挫折と立ち直り。おもしろい。感動的。
 ただ、ちょっと文体がかっこよすぎで微妙に鼻につくことに気づいてしまったけど。
 また、おそらく、著者は力量のある作家だと思うので、今後多くの佳作・力作を書くだろうが、「聖の青春」を超える作品は書けないような気がした。

 余談だが、著者の大崎さんは、40才を越えて、女流棋士の高橋和(むちゃきれい)と結婚していることを初めて知ったよ。羨ましや。

評価→○。良質なノンフィクション。万人にオススメ。

(あとがき)
最近思い出し笑いする言葉
「かわいそうな ぞウ。」BY笑い飯
「廃用身」 久坂部羊 幻冬舎 1600円

 久方ぶりに買ったハードカバーの新刊。考えてみれば、お金がないはずの大学生時代の方が、ハードカバーの新刊よく買ってたよなあ。

 買ったきっかけは、吉本の若手中堅ピン芸人「たむけん」こと、たむらけんじのホームページを見たら激賞してたから。あんまり説得力のないきっかけやけど、だまされたと思って買ってみた。

 ドキュメンタリータッチの構成、文体で読みやすい。また老人医療というタイムリーな題材に問題提起した、野心作でもある。肉体が精神に与える影響というものを考えさせられた。
 結末は後味のいいものではない。もう少し希望の持てる展開の方が個人的には好み。

評価→○。ハードカバーで買っても損はないだけの出来。
(前書き)
今日はちょとまじめに、思春期気分で、ペンネームの由来など・・・。

ショートポエット?「いのち尽くし」

「さらけ出す」という言葉が好きだった。
 さらけだしさえすれば、何かが変わると信じ込んでいた。
 さらけ出しているように見える人が羨ましかった。
「あるがままに」という言葉に憧れた。
 あるがままに、自然体で、素直に、無邪気に、自分の心にしたがって。

 電話ではきつく言うくせに、面と向かうと愛想が良くなる男が苦手だった。
 面と向かうとつれないくせに、メールだと優しい言葉の女なんてオタンコナスだ。

「書くことは逃げること」
 大学時代の恩師が言った言葉。

 コミュニケーションの形は数あれど、
 面と向かって相対峙するのがニンゲンのアカシ。
 あるがままに自分をさらけ出す、必要はない。
 あるがままに自分をさらけ出そうとしてもがき苦しみ、結局できないがそれでもあきらめずにトライするのが人間である証。  
 あるがままに自分をさらけ出さない強さをもつのも人間である証。

 今日もへこたれない。でも、時にはへこたれたりする。
 強さと弱さ。時には弱さから目を背けたりもする。

 ただ日々心に誓うのは、ひたすら、ひたむきに、一心不乱に、限りある、いのちを尽くすこと。

 キャッチコピーは、「いのち尽くし」。

 砂が流れるようにさらさらと過ぎてゆく日々。
 いのち尽くしの轍がポツン。
 存在と不存在の境界線上のせめぎ合いのように。
(前書き) 
 ぼけ〜っと街行く人を眺めていると、ミニスカートにブーツの若い女性が多い。去年の春の「猫も杓子もボヘミアン」状態に比べると見劣りするが、スカートとブーツは組み合わせ多そうで、長く続く予感。久々のビッグトレンド。ファション業界の端っこで給料もらってる身には、ちょとうれしや。

(本題)
「見仏記」 いとうせいこう・みうらじゅん 角川文庫 

 親本は10年前に出ている。あ〜、もう少し早くこの本に出会っていたら・・・。けっこう寺社関係は好きなのだが、いつも何をどう見れば楽しめるのかがイマイチよくわからへんだ。 この本は、仏像を見る視座を与えてくれる。「こういう楽しみ方もあるんだ〜」みたいな。

 ついでに、同じ系統(?)で、「ROADSIDE JAPAN 珍日本紀行」都築響一 ちくま文庫 1800円 というのも購入。
 見仏記が、いとうせいこうが理屈をこねくり回すのに比べ、こちらは日本中の珍スポットを写真入りで紹介する、理屈抜きに楽しめる本。ツッコミどころ120%。
 おまけに、これがちくま文庫から出ているっつうのもミソ。一見かたぶつな同文庫だが、探せば奇書が多そうな気がしてきた。

評価→○。両書を読んで旅に出よう。

1 2 3 4 5 6